デジタルマーケティングの重要性が高まる中、株式会社 電通 データ・テクノロジーセンター(以下:DTC)では、データクリーンルーム(プラットフォーム事業者が提供しているデータ分析環境で、個人を特定することなく、データの分析・運用を行うことが可能)を中心に、クライアント企業さまに対してデータドリブンなマーケティングサービスを提供するための基盤づくりやソリューション開発を行っています。
そんなDTCで活躍するのが、さまざまなデータを分析し、クライアントの課題解決、戦略策定につなげるデータアナリストです。この職種に対する注目度が高まっていることから、Transformation SHOWCASEでは、電通グループで活躍するデータアナリストに対して座談会を実施し、そのリアルな声をお届けしています。本記事は、「データアナリスト座談会」第3弾として、電通DTCキャリア採用で入社した、福田真大氏、舟木姿子氏、中嶋真氏、淺田祐希氏の4名による座談会の様子を前後編にわたってお届けします。データアナリストとしてなぜ電通を選び、現在どんな活躍をしているのか、前編では彼らのキャリアからそれらをひもときます。
幅広いデータを扱えるのが醍醐味
Q.皆さんは、データアナリストとしてどのような業務に携わっているのでしょうか。自己紹介を兼ねて、現在携わっている仕事を教えてください。
福田:主に、データクリーンルームのデータ分析を担当しています。他にも、DTCで開発しているシステム設計に携わったり、将来に向けて量子コンピューティング事業の可能性を調査したりしています。
株式会社 電通 福田 真大氏舟木:私も、福田さんと同じくデータクリーンルームの担当です。それ以外には、大学時にアメリカにいた経験を生かしてグローバルでのデータクリーンルームの展開を考えたり、国内を中心にプラットフォームデータクリーンルームを複数横断で活用できないか検討したりという業務にも関わっています。
中嶋:私のメイン業務は、位置情報データのソリューション開発です。位置情報データに基づく広告配信、実際に店舗への来店につながったのかという来店効果計測などを行えるソリューションを担当しております。他には、大手国内事業者さまのデータクリーンルーム、購買データ事業者さまのデータ活用促進などにも携わっています。
淺田:私は、データクリーンルーム内でのデータ分析と、データサイエンスや統計解析を駆使したソリューション開発の二軸で業務を行っています。まだまだ勉強中ですが、社外のデータアナリストと連携しながら、仕事を進めています。
Q.皆さんは、いわゆる「キャリア採用」と言われ、電通には中途入社になるわけですが、どのような経験を経て、今は電通グループでお仕事をしているのでしょうか。これまでの経歴を教えてください。
福田:私は新卒でIT系のコンサルティングファームに入社し、12、3年勤めていました。その後、新たなマーケティングサービスを作るベンチャー企業に転職しました。担当させていただいていた事業の成長に関わることはとても楽しかったのですが、関わる事業の幅を広げたいなと漠然と思い描きだした頃に、声を掛けていただき、ここでなら自分が培ってきたシステム設計やデータ解析、マーケティングの知識を生かせるのではないかと思い、入社を決めました。
舟木:私は大学でマーケティングを勉強し、さまざまな企業で働きながら、一貫してマーケティング分野で仕事をしてきました。POSの分析、市場調査会社でのアンケートやインタビュー業務なども経験しましたし、前々職の株式会社電通イーマーケティングワン(現・株式会社電通デジタル)ではマーケティングの上流から下流まで担当しました。それはそれで楽しかったのですが、一度事業会社で経験を積みたいと思い、クレジットカード事業を行う企業へと入社し、そこでマーケティングの統括担当を務めていました。そのタイミングで、旧知だった電通の社員から声を掛けられたのがきっかけです。話を聞いてみると、扱えるデータが幅広く、その時働いていた事業会社とは違った角度でチャレンジできることがありそうだと思いました。加えて、事業会社の知見や体験、アメリカでの経験も生かせそうだったため、入社を決めました。
株式会社 電通 舟木 姿子氏中嶋:私は14年ほど、デジタル広告業界で働いてきました。新卒で入社した企業では、バナー広告やメール広告、リスティング広告などのプランニングを担当。海外資本のアドテクノロジー企業に転職後は、リターゲティング広告の営業を行っていました。その後、大手通信事業者の子会社で、自社が保有するデータに基づく企画開発推進、データのマーケティング活用を担当しました。その後、より幅広いデータを活用し、お客さまの課題解決につながるソリューションを考えたいという思いが高まったので、より多くのパートナーさまと仕事ができ、キャリアの幅も広がるのではないかと期待をし、電通へ入社することを決めました。
淺田:私はもともと理系で、大学・大学院では素粒子物理学を専攻していました。研究生活で培ったデータ分析のスキルを生かせる企業に入りたいという思いで、就職先を検討しましたが、中でも興味があったのは、人間活動においてもっとも厳密なデータである経済・金融関連のデータを扱う企業。そこで、こうしたデータを膨大に収集している新聞社に就職しました。
入社後は、国内外の金融・経済データを収集・分析するデータベース部門に配属。しかし、ある程度経ったところで、もっと広い業界のデータを見たくなり、転職を考えるようになりました。そこで選んだのが、さまざまな業界とビジネス上の接点が豊富な電通でした。
デジタルマーケティングを取り巻く環境の変化にスピーディーに対応
Q.皆さんのお話を聞いていると、自社が保有するデータだけでなく、より幅広いデータを扱いたい、という思いが強い点が共通していますね。いざ入社して業務に取り組んできた中で、ギャップを感じることはありましたか?
淺田:ギャップはほとんどありません。大手プラットフォーム事業者さまをはじめ、さまざまなクライアントさまのデータ集計・分析業務に携わることができています。データアナリストとして、「このコミュニケーションからこういった分析・測定結果が得られた」「このクリエーティブだと、こういったペルソナが浮き出るんだな」と先んじて分かることに面白さを感じています。
中嶋:私も、データを幅広く扱ってソリューションを考えたいと思って転職したので、イメージ通りでした。位置情報データ以外にも、大手通信会社さまや大手プラットフォーム事業者さまのデータを幅広く取り扱うことができております。
株式会社 電通 中嶋 真氏福田:私の場合、想像以上に各プラットフォーム事業者さまと協業しているという環境に驚きました。精緻なマーケティング戦略やアウトプットにつなげていくために、きちんとプライバシー保護を担保した上で、より踏み込んだデータを活用して分析ができる、というのは、ある意味で想定以上でした。また、電通というと業務も幅広いので、働いている人材もどちらかと言えば全体を調整するジェネラリストタイプが多いのかな、と思っていたのですが、私の周りはスペシャリストが数多くそろっています。そのため、自分自身がスペシャリストに甘んじるのではなく、もっと全体を見てブリッジしなければという課題意識を感じています。
舟木:私が電通デジタルに在籍していたころは、Cookieを含め、より自由にデータを扱うことができました。当時に比べると環境は変わりましたが、スピード感を持って対応している組織だと感じます。
淺田:おっしゃる通り、デジタルマーケティング領域は躍動的で、常に最新動向をキャッチアップして動く必要がありますよね。転職したばかりのころは戸惑いましたが、部内の皆さんはその都度適応して動いているので、自分もそれに合わせた形で動くようにしています。
株式会社 電通 淺田 祐希氏
幅広いデータを扱い、スピード感を持ってマーケティング施策につなげていくDTC。その強みを生かし、お客さまの課題解決に日々取り組んでいます。後編では、さまざまな企業で働いた経験を持つからこそ感じている、電通のデータアナリストに必要な視点や、この仕事の魅力について話を広げていきます。
電通グループでは、データ分析に基づくデジタルマーケティングソリューションを提案しています。データマーケティングに関するさまざまなご相談に応じていますので、ぜひCONTACTからご連絡ください。
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※引用されたデータや状況、人物の所属・役職等は本記事執筆当時のものです。