仮想空間やそのサービスの総称、「メタバース」。最近、このワードを耳にすることが増えたと感じる方も多いのではないでしょうか。電通グループでは、グループ横断のXRテクノロジー専門チーム「XRX STUDIO」を調査主体に、一般ユーザーを対象とした「メタバースに関する意識調査」を実施。2022年に行われた第2回目においては、1回目(2021年実施)の結果と比較し、メタバースに対する認知度や興味・関心の変化について調査しました。
Transformation SHOWCASEでは、本調査に関わった電通イノベーションイニシアチブの森岡秀輔氏、株式会社 電通の金林真氏、堤史門氏にインタビュー。調査結果を踏まえ、メタバースを取り巻く現状や今後のビジネスへの生かし方などについて掘り下げていきます。
マーケットの動向を捉え、メタバース事業を促進するために
Q.金林さんには以前、いわば「メタバース入門編」のお話も伺いましたね。その際に電通グループ横断組織「XRX STUDIO」の中心メンバーとして、メタバースを活用した事業構想やマーケティング、開発、運用など一貫して行っておられることをお聞きしました。森岡さん、堤さんの社内での役割やメタバースとの関わり方についても教えていただけますか?

Q.そもそも、この「メタバースに関する意識調査」を実施した経緯は何だったのでしょうか?
1年ごとに同じ内容で調査することで変化が見えてくるので、こうした意識調査は定点観測的に行うのが重要。今後も第3弾、第4弾と継続していく予定です。
Q.金林さんは電通のメタバース事業の中心的存在として活動されていますが、2021年に1回目の調査を行った時の反響や調査を行う意義について、どのように感じていますか。
1回目の結果をさまざまな企業の方に説明したところ、メタバースの使い方を含めた現状を理解しやすいと、とても良い感触がありました。マーケット側の動向をしっかりと捉えて、その結果を企業の方に示していくことが、今後のメタバース関連事業を発展に導く上で重要だと考えています。

メタバースの認知度は大幅にアップ。市場規模も年々、拡大傾向
Q.2回目となる今回の調査結果が既に公表されていますが、あらためて、調査結果の注目ポイントを教えてください。

利用率はそれほど高くないとはいえ、利用者の数そのものは第1回と比べて1.4倍〜1.7倍に増加しています。年間の課金額・利用金額も1.6倍〜2.2倍で、「課金サービス年間総利用額」に至っては約3倍。この結果は、メタバースの1つの市場規模・ポテンシャルを表していると言えるかもしれませんね。これらの数字が増加しているということは、いよいよ企業にとってビジネスチャンスが出てきたのかな、と感じています。


メタバースの広がり方は?若者世代には「当たり前の存在」として浸透
Q.調査の結果を踏まえると、メタバースの認知度はわずか1年のうちに急速に広がったという印象を受けますね。ここ最近のメタバースの広がり方について、何か特徴や傾向はあるのでしょうか?
時代を象徴するバズワードとなり、将来性が期待されるメタバース。今回の「メタバースに関する意識調査」では、全世代を通じて認知が急拡大している一方、それが必ずしも実際の使用経験と結び付いているわけではない、といった現状も明らかになりました。こうした結果を踏まえ、後編ではメタバースとリアルの関係性や、今後、メタバースをビジネスにどう生かしていくべきかを詳しく聞いていきます。
メタバースビジネスへの参入など、自社ビジネスでの取り組み方を検討する上では、刻々と変化するマーケットの動向を把握し、それに即したプランや戦略を模索していく必要があるでしょう。電通グループには、新しい時代のビジネスを乗りこなすための知見がそろっています。ぜひ、CONTACTよりお気軽にお問い合わせください。