リモートワークや在宅勤務を導入する企業が増える中、業務上必要な荷物を自宅など「オフィス以外の場所」から発送する機会が増えています。ただ従来の配送サービスを使う場合、「手元に送り状がない」「送り状を書いたり、経費を立て替えたりするのが面倒」といった問題が生じることも多いのではないでしょうか。
このような問題を解決すべく、株式会社 電通はヤマト運輸株式会社と、ビジネスパーソンがオフィス以外の場所からMicrosoft Teams(※1)を使って簡単に宅急便(※2)を発送できるソリューションを提供。現在、本格的なソリューション提供に向けて実証実験を行っています。そこで今回は、この事業の開発に携わった電通の清水福主氏と、佐藤憲政氏に話を聞きました。
送り状も経費の立て替えも不要。自宅や外出先から、仕事用の荷物を簡単に発送

Q.この度電通は、「Teamsから簡単に宅急便が送れるソリューション」をヤマト運輸と提供すると発表しました。このソリューションの概要や特徴を教えていただけますか。
多様な働き方や生産性向上などのニーズにお応えし、幅広い方々に利用していただけるようなソリューションとして設計
Q.そもそもこのソリューションはどのような背景、経緯で誕生したのでしょうか。
ヤマト運輸さまのご担当者も、知人から、「在宅勤務中に商品サンプルを会社へ送る際に、経費を自費で立て替えて月末に精算している」という声を聞いていたそうです。
そのためヤマト運輸さまでも、この課題を解決すべくさまざまな検討をされる中で、世の中のニーズを正しくつかみ、企業や社員の方々にどうしたら利用しやすくなるのかを見当する段階で、私たちにもお声掛けをいただきました。

Q.実際にソリューションをつくりあげる上で苦労したこと、工夫したことを教えてください。
このようにヤマト運輸さまと連携して1つのビジネスモデルをつくることは、われわれにとっても新しい試みでした。特に、電通グループの中の多様な人材をいかにうまく巻き込むかがこのプロジェクトのカギだったので、その点は非常に大変でしたね。とにかく電通社内の部署のスタッフの話をよく聞き、プロジェクトの意義やメリットを粘り強く伝えることで、グループ内のさまざまなスタッフに協力していただくことができました。
物流という社会インフラを担うヤマト運輸さまと共に提供する新しい価値
Q.このソリューションは2023年1月末にリリースされましたが、その後の反響はいかがですか。
宅急便は、日本人の生活の中に定着し、社会への影響力が大きい重要なインフラと考えております。そんな宅急便に新しい付加価値を与えることで、さまざまな社会課題の解決に結びつけることが可能です。今後もそのような視点でソリューションを進化させていきたいと考えております。
「Teams」で宅急便は、リモートワークの普及をはじめとする働き方の多様化や、時代の要請に応じて生まれたソリューションです。後編ではヤマト運輸さまとのプロジェクトを通して学んだ、事業開発における重要なポイントなどについて話を聞いていきます。
Teamsから簡単に宅急便を発送できるこのソリューションは、リモートワークにおける荷物の配送や管理の手間を大幅に減らし、多様な働き方の実現や生産性向上への貢献を目指しております。電通グループではこのソリューションの導入支援も行っていますので、検討されている方はお気軽にCONTACTよりお問い合わせください。
※1 Microsoft、Microsoft Teams、Teamsは、米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における商標または登録商標です。
※2 「宅急便」はヤマトホールディングス株式会社の登録商標です。
※3 従来の出社型/オフィスワークと、自宅やシェアオフィスなどで働くテレワーク/リモートワークを組み合わせた働き方。