2023年11月、株式会社 電通マクロミルインサイトとテテマーチ株式会社は、2,000名のSNS利用者を対象にSNSサービスの利用実態を共同調査しました。その調査データに基づき、2024年1月にはこれからのSNSマーケティング戦略について共同セミナーを開催し、大きな反響を得ています。そこで「Transformation SHOWCASE」では、共同セミナーに登壇した電通マクロミルインサイトの永原花菜氏とテテマーチの川又潤子氏に、調査データのサマリー、SNS時代の消費行動モデルについてインタビューを実施。特に若年層の利用率が高かったSNSの3大プラットフォームInstagram・X(旧Twitter)・TikTokにおいて、前編では利用実態、マーティングにおける有効性をひもときます。
若い世代ほどSNSが浸透、TikTokは10代にとって欠かせない存在に
Q.今やSNSは、消費者にとって重要な情報源となっています。こうした中、電通マクロミルインサイトとテテマーチでは、2,000名のSNS利用者を対象に、アンケート調査を行いました。まずは、そもそも2社が共同調査やセミナーを行うことになった経緯についてお聞かせください。

Q.SNSは現在どのように利用されているのか、調査結果をお聞かせください。
まず、「生活者のSNS利用率」に関しては、Instagram、LINE、Xの利用率が60%以上と高く、その半数は毎日利用しています。また、Instagram、X、TikTokは若年層ほど利用率が高く、TikTokを1日当たり3時間以上利用している10代女性も少なくありませんでした。こうしたデータから、若い世代ほどSNSが浸透しており、中でもTikTokは10代にとって非常に身近な存在だということが分かりました。

消費行動の第一歩、商材の「認知」でSNSが効果を発揮
Q.調査結果からうかがえる各プラットフォームの特徴をお聞かせください。先ほどのお話からすると、TikTokは10代女性の支持が高そうですがいかがでしょうか。
Q.TikTok経由で商品を認知することで、購買にもつながるのではないかと思います。TikTokは、消費行動にどのような影響を及ぼしていますか?
ですから、フォロワーを伸ばしたい、これから知名度を高めたいといった企業やブランドでも認知拡大の可能性のあるプラットフォームだと思います。ブランドの認知度を高めてフォロワーを獲得したり、フォロワー数を増やすことが目的化していたこれまでとは違い、コンテンツ自体に魅力があれば一気にバズって人気が出る。そんな一発逆転の時代になりつつあると感じます。

Q.Instagramに関してはいかがでしょうか。
TikTokに比べても、「認知」「理解」「購入・来店」それぞれのタイミングでInstagramが効果を発揮しています。化粧品や外食店舗に関しては、認知から購入に至るまでInstagramを通して行われる傾向が強いです。
また化粧品やファッションの場合、インフルエンサー、次いで一般ユーザーの情報が参考にされています。憧れの人からのおすすめをまず見てから、一般ユーザーのレビューも参考にして、購入するかどうかを慎重に決めるという流れがうかがえます。特に外食店舗に関しては、一般ユーザーの投稿が重視されています。
Q.最後に、Xについてお聞かせください。
商材では、ゲーム/玩具、オンラインサービスと相性が良く、一般ユーザーの投稿を参考にする方が多く見られました。Instagramのように憧れの人のおすすめ情報を知るというより、一般ユーザーの身近な声を集める場として機能していることも分かりました。
今回の2,000名調査によって、SNSそれぞれの利用実態、効果を発揮する商材が見えてきました。この調査結果が、提供する商材・サービスに適したSNSマーケティング戦略の糸口になりそうです。後編では、テテマーチが提唱する消費者行動モデル「PERCARS(パーカーズ)」をベースに、購買につながるSNSマーケティングの在り方を探っていきます。
電通グループでは、SNS利用者調査からSNSマーケティングまで幅広いソリューションを提供しています。SNS活用にお悩みの企業の方は、お気軽にお問い合わせください。