株式会社電通デジタルは、2022年9月からソーシャルメディアマーケティングを高度化する統合フレームワーク「Tribe Driven Marketing(トライブドリブンマーケティング)」の提供を開始しました。SNS上のユーザーを趣味嗜好でグループ化した「トライブ」を基点に分析することで、ソーシャルメディアマーケティングで求められるさまざまな課題の解決、KPI達成に役立てることができます。
その意義や導入事例について、電通デジタルの吉田初氏にインタビューを実施。前編では、開発の背景、Tribe Driven Marketingが果たす役割についてお届けします。
共通の趣味嗜好を持つ集団「トライブ」を基点としたソーシャルメディアマーケティング
Q.まずTribe Driven Marketingは、どのようなマーケティングフレームでしょうか。
以前から、SNSの投稿データを収集・分析する「ソーシャルリスニング」という分析手法はありましたが、それをより高度化させたのがTribe Driven Marketingと言えます。

Q.Tribe Driven Marketingの開発に至った背景を教えてください。
また一般的な広告配信とその接触時の結果を見るといったPDCAとは別に、ソーシャルメディアならではの中長期でお客さま動向を把握していける特性を掛け合わせると、トライブごとに最適な打ち手の検討や施策化につながると思い、サービスの開発を進めました。
Q.吉田さん自身が感じるTribe Driven Marketing開発の意義とはどのようなものだったのでしょうか?
そのような分析を行っていく過程で、ユーザーの発話文脈だけではなく、SNSデータが持つ“どんな人が発信しているか”という情報に、更なる価値があると感じました。SNSでは、ユーザーが好きなものや関心のあることについて自発的に発信します。そのため、“どんな人が発信しているか”にもっと注目すれば、最も重要なお客さまのことがより深く分かるはず。それが、Tribe Driven Marketingが生まれるベースになりました。
SNSデータ活用を加速させるマーケティングフレーム
Q.クライアント企業さまのリアクションや、周囲の反響はどうでしたか?
「話題になるためにどうすると良いのか」ということは、今まではプランナーの経験・集合知の腕の見せ所になっていたと思いますが、われわれは具体的にSNS上のデータからトライブという単位で、全ての話題量の内訳やそのポジ・ネガ、主文脈を読み解けます。お客さまをより深く理解していくことをファーストステップとしている点が、施策提案の質を向上させることにつながり、クライアント企業さまからも新しい取り組みとして評価いただけました。
その後は、エンターテインメント関連案件以外でも詳細なトライブ分析の引き合いを数多くいただくようになりました。今までの分析では見えていなかったことがより具体的に分かるので、さまざまな業界の案件に浸透していっていると感じています。

Q.今、SNSマーケティングに悩んでいる企業も多いと思います。吉田さんが担当されているクライアント企業さまは、具体的にどのようなことに課題を感じていることが多いですか?
SNSデータを抽出・分析するだけでなく、「トライブ」を軸にすることでターゲットへの最適なアプローチを実現するTribe Driven Marketing。ターゲットを絞って最適な広告を配信するだけでなく、既にファンマーケティング、商品開発など幅広い領域に活用されつつあります。インタビュー後編では、活用事例をさらに深掘りし、マーケティングツールとしてのTribe Driven Marketingの真価に迫ります。
SNS運用に課題意識をお持ちの方、自社やブランドのファンを増やしたい方は、Tribe Driven Marketingの導入により解決策が見つかるかもしれません。ぜひCONTACTからお問い合わせください。