少子化時代におけるビジネス成長のカギ?おもちゃ市場を支える「キダルト」
キダルト
国内のおもちゃ市場は4年連続で拡大し、2023年には初めて1兆円を突破しました。少子化が進む中で、この市場拡大をけん引しているのが「キダルト」です。「キダルト」とは「キッズ(kids)」と「アダルト(adult)」を組み合わせた造語で、「子ども心を持ち続ける大人」を指します。おもちゃ業界では「キダルト」をターゲットにした商品開発が進み、最新テクノロジーも取り入れながら、人気アニメの精巧なプラモデルやフィギュア、懐かしの定番アイテムを進化させたものなど、さまざまな商品が登場しています。「キダルト」向けの商品は、ノスタルジーマーケティングやSNSを使ったファンマーケティングとの相性が良く、インバウンド需要も好調です。さらに、限定版やコレクターズアイテムなどのプレミアが付くものもあり、投資対象としても注目されています。「キダルト」を巡る市場動向を、おもちゃ業界以外でも、今後のビジネス展開のヒントにしてみてはいかがでしょうか。
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自然栽培ではなく、意思を持ってファンを育む。「Fan Farming CX」で築くファンとの幸せな関係(前編) 興味関心・ライフスタイルでSNSユーザーをグループ化。「Tribe Driven Marketing」に見るSNSデータ活用最前線(前編)空領域の脱炭素化の切り札となるか。持続可能な航空燃料「SAF」
SAF
国際的な輸送手段として重要な航空機ですが、温暖化が深刻さを増す中でCO2排出量の多さが課題となっています。そこで注目されているのが「SAF(Sustainable Aviation Fuel)」。「SAF」は、持続可能な航空燃料のことで、廃食油や微細藻類、木くずなどのバイオマス由来の原料から製造されます。バイオマスは光合成でCO2を吸収することから、燃焼してもトータルで見れば大気中のCO2を増やさないことになり、従来の化石燃料に比べてCO2の削減効果が期待されています。大量生産が難しいこともあり、現時点で供給量はまだ少ないものの、国内では大手航空会社の一部に導入されるなど、実用化が進んでいる状況です。また、経済産業省は2030年から石油元売り大手に「SAF」の供給を義務付ける方針を打ち出しており、今後の供給拡大が見込まれます。脱炭素化を推し進める取り組みとして今後の動向に注目しましょう。
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電通グループ横断で企業や団体のカーボンニュートラル実現を支援。「dentsu carbon neutral solutions」から始まる脱炭素への道筋(前編) 「SDGs」を島全体で掲げる壱岐。離島が取り残されないためのチャレンジとは(前編)マーケティングにおける企業の課題を改善する?「フラクショナルCMO」とは
フラクショナルCMO
マーケティングに力を入れる企業ではCMOを設けることが定着してきましたが、求める人財が集まらず採用に悩む企業は少なくないかもしれません。そんな課題の解決策となり得るのが「フラクショナルCMO」です。「フラクショナルCMO」とは、フルタイムではなくパートタイムでCMO業務を担うポジションを指し、スタートアップや予算が限られた企業が、安価なコストで専門性を確保できる手段として注目されています。他にも、外部の視点が加わることで、マーケティングやブランディングの抜本的な改革の推進につながりやすく、柔軟な戦略の見直しにも効果を発揮することが期待されます。働く側にとっても、複数社を掛け持ちすることが可能になり、柔軟なワークスタイルに対応できる点が魅力です。「フラクショナルCMO」の日本での認知度はまだそれほど高くありませんが、導入に向けて早めに情報収集を始めてみてはいかがでしょうか。
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DXの時代、ハイスキル・フリーランス人材の活用が企業課題を解決に導く(前編) DX推進のカギは「人材・組織戦略」。大企業ならではの外注でも採用でもないDXチームのつくり方(前編)産官学で進めるデータ連携のイニシアチブ「ウラノス・エコシステム」
ウラノス・エコシステム
「ウラノス・エコシステム(Ouranos Ecosystem)」は、経済産業省が主導する、企業や業界、国境を超えたデータ共有やシステム連携の枠組みを指します。AIやIoT、ブロックチェーンといった基盤技術を活用し、産官学のさまざまなプレイヤーが協調・連携することで新たな価値を生み出すエコシステムであり、ギリシャ神話の天空の神「ウラノス」から名付けられました。「ウラノス・エコシステム」は、データ連携の技術開発そのものを行うのではなく、ガイドラインの策定や実事業者の認定・支援を通して、日本の産業界全体の効率化や競争力の強化、新たなビジネスモデルの創出などを目指します。2024年2月には自動車・蓄電池業界で認定が開始され、5月にはトレーサビリティ情報の共有サービスの提供が始まりました。今後も幅広い分野での展開が期待される「ウラノス・エコシステム」の進展に注目しましょう。
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適切なデータ活用で、より良い未来をつくる(前編)|データアナリスト座談会 vol.2 ビッグデータ分析をマーケティングに生かす。効果的な施策につなげるためのポイントを解説Z世代を中心に広がる断酒のトレンド「ドライ・ジャニュアリー」とは
ドライ・ジャニュアリー(Dry January)
2024年の締めくくりに取り上げるのは、欧州を中心に広がる「ドライ・ジャニュアリー(Dry January)」です。「ドライ・ジャニュアリー」は、お酒を飲む機会が増えがちな年末の後、新年の始まりに1カ月間断酒してお酒との付き合い方を見直す試みです。2022年の調査では、米国の成人の約35%が「ドライ・ジャニュアリー」を実践したとの報告もあります。以前に取り上げた、あえてお酒を飲まないライフスタイル「ソバーキュリアス」と同様、Z世代の価値観にマッチした、お酒から距離を置き、自分を見つめ直す動きといえるでしょう。似た試みとして10月の1カ月間断酒する「ソバー・オクトーバー(Sober October)」もあり、短期間で無理なく実践できる点が支持されています。日本でも既に「ドライ・ジャニュアリー」のキャンペーンを展開している企業もあります。新年を迎えるにあたり、一度トライしてみてはいかがでしょうか?
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Z世代ならではの購買体験をプランニング。「若者消費ラボ」が目指す未来とは(前編) 2025年のライフスタイルを予測!『「ありたい、ちょっと先の未来」調査』で見えてきた、「新感覚層」が生み出すトレンド(前編)